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和衣布のささやき 3

「ささやきの由来」

このブログのタイトル<和衣布のささやき>の「ささやき」は、
私の夫が百貨店のリサイクル着物の催事に出店の折、
私と共に販売に努めますが
彼とお客様の会話が「ささやくようネ」と
私達の同業のU女史に「ささやきさん」と
ニックネームを頂戴したことによります。


彼の実家は山梨県にあり、
太田道灌が雨の降る朝、雨宿りに立ち寄り
「朝雨館」と名付けた旧家の生まれです。
武田信玄の二十四将の中に「内藤」の名が見られます。
そんな旧家に育った彼は池袋のS百貨店を長年務め
退職後 私と共に「和衣布」を立ち上げました。

旧家に育った彼は私と一緒になる以前から
古いガラクタの中から掘り出し物を
見つけるのが楽しみのひとつでした。
都内のお寺や神社に早朝より骨董の露店が立つようになると
毎日曜の早朝より露店めぐりをするようになり
日本全国からあつまる道具屋さんとおしゃべりするのが
楽しいようで夕方になるまで帰ってきませんでした。

  とんぼつり(とんぽつり)今日は何処までいったやら(川柳)

「亭主の好きな赤エボシ」で
私も朝寝坊を決め込みたい日曜の早朝より
彼にくっついて露店めぐりをして
「古い物」に興味を持つようになりました。
そしてそんな店先に置いてあったボロや
古い着物に目が行くようになり
秋田西音馬内の盆踊りのはぎ襦袢を見つけたりしながら
日本の裂の美しさに魅かれてゆくようになりました。
ボロの中には江戸期の綿更紗、丹波布、藍の型染め、
唐桟綿などの木綿の端裂れなどもありました。
中にはまだまだ着られる結城紬や琉球絣、郡上紬もあり
それを着てみようと思うようになりました。


また、いにしえの職人たちの技を尽くした
煙草入れや根付、明治以降女性の帯を飾った帯留なども
見つけ身の回りを飾るようになりました。


和衣布を始めた現在でも相変わらず夫は
露店めぐりとの縁が切れません。
着物を着て、古い煙草入れを腰に差し、
山葡萄の籠や柿渋染めの糸で編んだがっさい袋をぶら提げて
有楽町大江戸骨董市などでブラブラしている
ネコ背の渋い男性を見掛けたら
和衣布の ささやきさん だと思ってください。



~つづく~
「自由が丘 きもの 和衣布」内藤勝美





(こちらの記事は、昨年書いたものです。
一時期お休みしていましたが、
これからまた書いて行きますので、
どうぞ遊びに来てくださいね)



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